クラウドなしで、どのデバイスにも同じ環境を。
Postfachはサーバを運用していないため、同期を仲介するものがありません。あるデバイスで用意したアカウント、設定、テンプレート、迷惑メールルールは、書き出したファイルか、自分宛てに送るメッセージで次のデバイスに移します。いつ移すかは自分で決められ、何が変わるかは変わる前に確認できます。
メールは、もともとどのデバイスでも同じです。
メールはメールサーバにあり、どのデバイスもそこから読み込みます。メッセージも、フォルダも、開封済みかどうかも、フラグの有無も同じです。この部分は、誰の手も借りずに揃います。
デバイスごとに別々なのは、Postfach自体で設定した内容すべてです。ほかのアプリは、これを自社のクラウドに保存します。Postfachにはクラウドがないため、自分で移すための方法を3つ用意しています。
- メールサーバからどのデバイスにも届くもの: メッセージ、フォルダ、開封済みとフラグの状態
- デバイスごとに別々のもの: アカウント、設定、テンプレート、フォルダのアラート、迷惑メールルール、信頼済みの差出人
- 当社のアカウントというものがないため、新しいデバイスでサインインする必要もありません
移す方法は3つ。
方法によって移せるものが異なります。どの方法でも、変更の前にその内容の概要が表示されます。
| 移すもの | 移し方 | 受け取る側のデバイスでは | 元に戻す方法 |
|---|---|---|---|
| 環境全体アカウント、設定、テンプレート、フォルダのアラート、迷惑メールルール | 書き出して、受け取る側で開くファイル | すでにあるものに追加されます。元からあるアカウント、テンプレート、ルールはそのままです | 追加されるだけなので、元に戻すものはほとんどありません。それでも、読み込み前のテンプレートは“テンプレートの履歴”に残ります |
| テンプレートすべてのフォルダとテンプレート | 自分のアカウントの1つから別のアカウントに送るメッセージ | すべてが一度に置き換えられます | “テンプレートの履歴”に、直近の20回分の状態が保管されます |
| 迷惑メールルール信頼済みの差出人と、信頼しない差出人も | 自分のアカウントの1つから別のアカウントに送るメッセージ | 置き換えられます。送信元にないアカウントのルールは残ります | “迷惑メールルールを復元…”に、直近の10回分の状態が保管されます |
新しいデバイスには、環境全体を1つのファイルで。
“設定”>“一般”に、“ほかのデバイスに移行”というセクションがあります。そこの“設定を書き出す…”でpostfach.settings.2026-09-15.jsonのようなファイルが1つ作成され、ほかのデバイスの“設定を読み込む…”でそのファイルを読み込みます。ファイルを届ける方法は自由です。AirDropでも、共有フォルダでも、自分宛てのメッセージでもかまいません。
読み込みは追加するだけで、置き換えはしません。変更の前に表示される概要には、追加されるアカウントが並びます。アカウントごとにチェックボックスがあり、パスワードの送信先となるサーバも確認できます。このデバイスにまだないテンプレート、フォルダのアラート、迷惑メールルールも表示されます。デバイスにすでにあるアカウントは、一切変更されません。
- アカウント(サーバと署名を含む)、設定、すべてのテンプレート、フォルダのアラート、迷惑メールルール
- パスワードは含まれません。新しいアカウントは“パスワードが必要”と表示された状態でサイドバーに並び、サインインするまでどこにも接続しません
- 外観などアプリ自体の設定には、概要でオフにしない限り、ファイルの値が適用されます
- 2台のデバイスで本文が異なるテンプレートは、このデバイスの本文のまま残り、概要に名前が表示されます
- Postfach連絡先のアドレスは、“Postfach連絡先を含める”を選択した場合にのみ含まれます
- 古いバージョンのPostfachが対応していない設定は、ファイルごと拒否されるのではなく、その設定だけが除外され、名前が表示されます

テンプレートは、変更のたびに。
いちばんよく変わるのはテンプレートなので、もっと手軽な方法があります。“設定”>“テンプレート”の“テンプレートをメールで送信…”で、自分のアカウントの1つから、ほかのデバイスにもあるアカウントにテンプレートを送ります。受け取ったデバイスでは、メッセージの上にバナーが表示されます。“読み込む…”を選ぶと、変更内容の概要が表示されたあと、そのデバイスのテンプレートが送ったものに置き換えられます。
- ほかのメッセージと同じように自分のメールサーバを通して送信され、“送信済み”にコピーが残ります
- バナーは、メッセージが開封済みかどうかにかかわらず、メッセージを開いたすべてのデバイスに表示されます
- 自分のアカウント以外から届いたメッセージの場合は、読み込みの前に警告が表示されます
- 読み込みで置き換えられた内容は保管されます。“テンプレートの履歴”に直近の20回分の状態が残り、どれもクリック1つで復元できます

迷惑メールルールと、信頼済みの差出人。
方法は同じですが、安全策が1つ加わります。“設定”>“迷惑メールルール”の“ほかのデバイス”にある“迷惑メールルールをメールで送信…”で、迷惑メールルールを、Postfach連絡先の信頼済みの差出人と信頼しない差出人とともにメールで送ります。ほかのデバイスでバナーの“読み込む…”を選ぶと、追加、削除、変更される内容の概要が表示されたあと、その両方が置き換えられます。
このメッセージは、どのメールが“迷惑メール”に入り、誰のメールが信頼されるかを決めるものです。そのためPostfachは、自分のアカウントから届いた場合にのみ、読み込めるようにしています。それ以外から届いた場合は、バナーにその旨が表示されるだけで、読み込むことはできません。
- メールサーバが差出人を確認できなかった場合は、バナーと概要に警告が表示されます
- メールを送ったことのある相手は、メッセージに含まれません。各デバイスが、それぞれのメールから読み取ります
- 受け取る側のデバイスにないアカウントのルールは除外され、送信元のデバイスにないアカウントのルールは、受け取る側にそのまま残ります
- 読み込みで置き換えられた内容は保管されます。“迷惑メールルールを復元…”に、直近の10回分の状態が残ります
- ルールを送るまでの間も、ルールの異なる2台のデバイスが競合することはありません。どちらも、メッセージを移動するのは一度だけで、そのあとは何もしません

移らないもの。
どの方法を選んでも、ファイルにもメッセージにも入らないものがあります。わかりやすい例がパスワードです。ファイルは暗号化されておらず、メールで送られることもあるため、秘密の情報は一切書き込まれません。新しいデバイスでは、アカウントごとに一度サインインします。サインイン情報は、そのデバイスのキーチェーンに保存されます。
- パスワードと、Microsoftのサインイン情報
- 信頼した証明書: 新しいデバイスでも、最初のデバイスと同じように改めて確認されます
- メール: メールサーバから届きます
- 購入: App Storeから復元できます
- デバイス自身が行ったことの記録: ルールがどのメッセージを検出したか、フォルダのアラートが最後に通知した日時、テンプレートの履歴
Postfachがしないこと。
同期はしません。自動的に移るものは何もありません。Macで変更したテンプレートがiPhoneに届くのは、テンプレートをもう一度送ったときで、それより前ではありません。また、メールで送ると受け取る側のデバイスの内容が置き換えられるため、いちばん新しい内容のあるデバイスから送ってください。
これは、サーバを持たないことの代償です。Postfachはこれを同期とは呼ばず、正直にそう伝えます。
- デバイスの内容は、そのデバイスで読み込むまで何も変わりません
- メールで送るテンプレートと迷惑メールルールは置き換えになり、追加になるのは設定ファイルだけです
- ファイルは通常のテキストファイルです。パスワードは含まれませんが、アドレス、サーバ名、署名、テンプレートは含まれるため、アドレス帳と同じように大切に保管してください
知っておきたいこと。
当社は間に入りません
ファイルは自分で運んだ経路を通り、メッセージは自分のメールサーバを通ります。Postfachのアカウントというものはなく、そのどちらかを見ることのできる当社のサーバもありません。
全体を読み取ってから確認
大きすぎるファイル、壊れているファイル、より新しいバージョンのPostfachで作成されたファイル、名前と中身が一致しないファイルは、何も変更されないうちに拒否され、その理由が表示されます。そのあとで変更内容の概要が表示され、クリックして初めて先に進みます。
自分で読めるファイル
どのファイルも、postfach.templates.2026-09-13.jsonのように名前に日付の入った通常のJSONです。好きなエディタで開いたり、バックアップとして保管したり、古いファイルと比べたりできます。